A.D.2013

なんていったらいいんだろう、と思って、ツ、と心が立ち止まる。
いいこともあったし、よくないこともあった。すごくよくないこともあった。
泣いても解決しないのによく泣いた。ティッシュを無駄にした。ティッシュごめん。鼻が詰まると苦しいし目も痛い。布団と仲良くしすぎた。布団にも申し訳無い事をした。
今からすべきことは、今までしたことで「これはしてはいけないんだな」と気付いたことを二度としないようにすることだ。と思うけども、わからなくて、困ったなあ、と思ってまた固まる。
ガタガタのまま這うようにゴール、いやゴールじゃなくて通過点だけど。
でもそんな年だった。

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とりあえず、お陰様で「ヴァーチャル・レッド」が完結しました。同人誌版の一巻が2004年夏ですので、2013年完結ということは9年。9年もの間、心の小脇に抱えながら生きてたことになります。
テーマ?は多分「絶対条件として『誰にも等しく、及び、等しくなく訪れる死』とその周辺」みたいな感じでしょうか。覚悟の無いまま迎える他人の死を、受け入れる。これを逆にしたのが「さよならさよなら、またあした」です。
というか「ヴァーチャル・レッド」をあの結末へ収束させることにひどく抵抗があり、その前に「じゃあ逆の状態を提示してみよう」って事で描きました。純愛とか綺麗事とかが描きたい訳では全くない、あくまで「同じ世界の、違う部分を切り取った」だけの話。両作品に出てくる「小林」は遠縁、かもしれませんし、そこらへんの解釈はお任せします。
残酷な終わりに思われたかもしれませんが、大切な存在がこの世に居なくなっても、生きてしまっていて、忘れていったりもして、記憶は次第に改竄され、「ああすればよかった」も、いつしか「ああしなかったのは理由があった、それは仕方なかった、自分は悪くない」になってしまったり。
描き終えた今でもよくわかりません。気分を害された方もいらっしゃるかと思います。
けれどいつか自分も死ぬんだなあと、大切な人もみんな老いて、死なずとも、もう会えなくなったりして、平等に過ぎる時間の存在すら恨みたくなる、そういうふうになる前に描いておきたかった、のかな(微妙に「そうかな……」とは思ってる)。

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女性向けか男性向けかとかわかんないなーこの人の、と思われる方多数な様で、それは私も知らんなー…と思います。
わからないけど「ひととひととの話」のつもり、なので、性別等関係なく読んで頂けたら嬉しいです。あーもう違うでしょ!とか思って下さって全然構いませんていうかむしろその「違う!」を教えて頂けたら、なるほどそうか、って思うと思います。「違わない!」も、やっぱりその仔細を教えて頂けたら、なるほどそうか、って思うと思います。
他人事のように言ってしまいましたが、他人なんです、絶対的に別の価値観で隔てられた存在なんです、だからこそ、全然違うよ!の理由とか根拠とか聞いてみたい。
そんな感じで、のたくさのたくさと這うように、描けるだけ描いていきたいと思っておりますので、どうか宜しくお願い致します。