宵越しの


私に向けて吐き出された言葉は熱を帯びていて
きっと熱いのでしょうね、と予想する
絶対の壁の向こう側
貴方の顔も知りません
かわりにわたしはずっと壁を見ていますし
膝を擦り指を痛めて 苦労の末に壁を越えて貴方に会っても
そんないかがわしい悲しみに溺れるなんて
そいつは愚の骨頂だと思うのです
(それが限界です、壊さないための約束)