『ヴァーチャル・レッド』3巻(2013年9月30日発売 ※書籍扱い)

早いところでは26日夕方あたりから、順次全国の一部の本屋さんの一部にそっと置いてあるかもしれないしないかもしれないので、見つからない場合店員さんに所在を尋ねてみていただけると幸いです。

ヴァーチャル・レッド 3

ヴァーチャル・レッド 3

正直、9年もかけて何を描けたというのか…という閉塞感と無力感に襲われています。
たぶんこの本は「わるい本」です。
何度も、これは描いていいのか、と解らなくなっては行き詰まりました。なるべく表面を滑らかにきれいに、と思いつつも、やはりどうしても暴いて晒し出したくなって、なのに取り敢えず蓋をしてみたり、でも引っ張り出してみたり。そしてそのどちらへ進めても、その結果に苛立ちつつ組み立てていった気がします。
要するに私が至らなかったのだな、と思うものの、いつか来るかもしれないその至れる日というものが来る日を待ってたら、恐らく一生描けそうにないので、申し訳ありませんが、未熟なまま、疑問のままに詰めました。
故にたのしい、わかりやすい、という言葉と縁遠いものになってしまったかと思います。それでも、どこか誰かに何か、少しでも感じるところ、思うところがあってもらえたら、それが同意だとしても反論だとしても、ありがたいことだと思います。本当に。
なお、スポットを事後に当てたのが今作で、事前に当てたのが某他社での作品です。これらは対です。対にする為に(むこうを)描きました。「感動する死」なんて、現実に、少なくとも私の目の前には無かったし、これからもたぶん無い。