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いし

月命日だったのでお墓参りに。想像以上に寒かったので到着駅で無理矢理コートを買う羽目に。大変無難な色と形。しかし無難なためか着易い。
到着駅から歩いてゆくと八重桜とか何か名前知らない花が咲いてたので、これ何だろうなあと思いながら歩く。多分名前を聞いても覚えられない気がする。知らない花はきれいだった。散ったあとの花木の、緑の葉もきれいだった。
ぼんやり歩いていくと、孫連れのおじいさんに会釈された気がしたので、会釈し通り過ぎた。お孫さんがおじいさんに「…今のおじいちゃんのお友達ー…?」って声が聞こえて、「うん、まあな」とおじいさん。おじいさん?
まあとにかくそのまま進むと霊園で、とても霊園だった。石がたくさん。お墓ともいうし、お墓なんですけど、沢山の物言わぬ石。ひとまず事務所のようなところで小さな花束とお線香セットを買う。お線香には小さめのマッチが付属していた。
お墓、に着いて、小さい花束を、入れるべきところに入れる……がどうにもうまく入らないので、ぎゅうぎゅうと詰めるような形になる。自分で用意してきたものならまだしも、霊園で買って入らないってどういうことなんだ!と多少八つ当たりしながら「ああもうこんなときまでごめんねえええ」と思う。
一番の難関はお線香であった。マッチを点ける→線香に火を点ける、の流れがうまくいかないのだ。仕方ないのでマッチをとにかく擦る→線香をあたふたしながら無理矢理近づける→火が消える→再度マッチを(略)で何とかした。が、何故線香セットの線香の束を全て火を点けたんだろう。と自分の行動に疑問を抱く。正直こういう状況下での線香の点け方をよく知らないのだったが、久しぶりに来たので、その間のぶんをまとめて、ということで、と言い訳を。
何とか下準備?ができた気がしたので拝む。拝むというよりは願うのほうが近いかもしれない。よくわからない。眠っていて、と思うような、もう痛くありませんように、と思うような、混乱しながら拝むので、鼻が垂れる。べったべたになる。泣いても仕方ないのだが泣く。こんな時のために…いやこんな時を想定していた訳ではないが、鞄の中から保湿ティッシュを取り出し鼻をかむ。うわあ何だこれ恥ずかしい。しかし何とか、祈った。
そしてそこから離れるときにうっかり携帯を落として本体の角っことストラップを削ったり割ったりした。
大体そんな感じ。
花がきれいだった。でも花に興味はないだろうなあと思いながら、帰った。

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