星の花

名前は知らないけど、そこにいる、そこにいた、ということは、少しだけ知っている。
喧騒と静寂の片隅でゆるりと笑いつつ、目を伏せ口を噤む。
この距離は絶対だ。
どうあっても未来永劫制御できない、遠い星のようだった。
手の届かない花のようだった。